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2014年4月 6日 (日)

ボストンNSTAの旅 ワークショップと街

 昨日、ボストンの気温は42度(華氏)でした。(42-32)÷1.8=5.6℃で、かなり寒いです。ただ、とても乾燥しているので、日本のように身を切るような寒さではありません。なので、日本の春先程度の服装でいられるのですが、体調管理が難しく、ちょっと風邪気味です。疲れもたまっているので、今日はホテルでゆっくり朝食を食べて、午後12時からのワークショップに出ました。ボストンのホテルはとても高くて、名のあるホテルに泊まると1泊3万円以上します。リーゾナブルプライスの安いホテルにしましたが、ここは結構便利で快適です。19世紀の歴史的な建物というのも気に入りました。朝食ビュッフェにワッフルメーカーがあって、自分で焼くことができます。初めて試しましたが、何でもワンサイズ大きくて、ボリュームがあります。味は、ふわっとしたところがなくて、明日は食べないでしょう。

 展示会場では、データロガーの展示が何社かありました。その中で、Verner社のデータロガーが気に入ったので、そのワークショップに参加しました。LABOQEST2という小型11.2cm×6.7cm、350g、800×480ピクセルのカラー液晶表示のデータロガーで、これに各種のセンサーを取り付けて計測し、グラフ表示などのデータ処理ができます。本体329$、35,000円くらいです。7,8年前から高校物理の生徒実験で、パソコン計測実験をしてきました。音速測定や落下速度の測定など、とても高精度で測れるのですが、パソコンなので面倒なところがありました。特に、生徒が設定を変えてしまうと、そのトラブルでかなり時間をとられ、大変でした。それに対してこのような専用機だと、そういう心配がないし、エクセルを使わなくても、内蔵ソフトでグラフやその数式を表示してくれます。実験データの処理も大事ですが、結果を使ってどのように自然現象を解釈するか、考察するかがより重要です。多くの人が中学校や高校の物理実験で経験した、打点タイマーで落下加速度を調べる実験では、手間暇がかかり精度が悪くて、まともな結果が出にくいものです。これは、アメリカで1960年代のスプートニクショック後に開発された実験で、すでに半世紀前の実験です。旧日本軍が昭和20年まで使っていた38式歩兵銃は、明治38年に制式採用されたもので、40年も前のものを使い続けて世界と戦っていたのです。打点タイマーは50年前のものです。世界は、データロガーに移行しようとしています。多くの高校生が持っているスマホのようなものです。隣に座っている友達にメールして「元気?」と聞く代わりに、目の前にある自然を数値として測り、理解するツールです。スマホが8万なら、4万円のデータロガーをみんなが持っていても不思議ではありません。

 日本でも教材会社から各種のデータロガーが販売されています。しかし、あまり使われていないようです。データロガーを生徒実験に活用した報告もあまりありません。温度、速さ、時間、電圧など物理量を測定するのが科学の基本であり、それは、化学、生物、地学の分野でも活用できます。

 近年、アメリカでも教育予算が削減されているようですが、最近増加してきているという話を聞きました。教育予算は世界情勢に大きく影響されます。日本で初めて生徒実験が始まったのは大正7年ですが、これは第1次世界大戦が科学戦争だったため、それに対処するため、200万円の予算がつき、学校に理科実験室が設置され、生徒実験が始まったのです。アメリカのPSSC物理には巨額の予算が投じられましたが、よく知られているように、旧ソ連がアメリカに先んじて有人宇宙船を打ち上げたスプートニクショックがきっかけです。歴史をたどれば、教育予算は、軍事に対する予算の一部として扱われてきたような印象を受けます。科学教育予算の増加が、世界情勢のバロメーターになることは、歓迎されるものではありません。複雑思いを抱きながら、業者展示を見ていました。

 

ワークショップを終えて、会場でお土産の実験器具を買いました。1Newtonというリンゴの模型(質量102g)、マグデブルグの半球、大気圧ゴム?(アルミ缶に取り付け大気圧で外れなくなる)、地学実験セット、NSTAの白衣とポロシャツなどです。日本も同じですが、珍しい教材・教具の店には人が集まって、にぎやかに質問をしながら、買い物をしています。授業で活用しようという、熱心な人たちなのでしょう。

 

 ステーキとプルデンシャルタワー

 海外の一人旅では、レストランに入るのが億劫です。勢い、フードコートやカフェや、テイクアウトで済ませてしまいます。しかし、長くなってくるとその影響が出てきます。栄養不足!そこで、せっかくアメリカに来たのだから、ステーキを食べることにしました。ホテルのフロイントで、近くて、美味しくて、安い店を聞きました。教えてくれた店は、劇場街にある店で、ロック音楽がかかっているポップな店で、土曜の午後を楽しむ人たちでにぎわっていました。アメリカを肌で感じられるところでした。出てきたステーキは厚さ3cmで小さめでしたが、それでも、添え物のポテトとインゲン豆の量が日本の3人分くらいありました。固めではありましたが、栄養たっぷり、元気回復です。

 地下鉄に乗ってプルデンシャルタワー(52階)の50階にあるスカイウオークという展望台に行きました。50階を1周して展望できます。見下ろすと、ボストンの街は整然と煉瓦作りの建物が並び、美しい町です。その中に、高層ビル地区があり、川が流れ、橋があり、その向こうに湾があり、島が浮かび、空港がすぐそばにあります。歴史と現代が調和して共存している、その様子が一回りでわかる、ボストンを知るには格好の場所です。1階はショッピングセンターで、買い物客で賑やかでした。早めにホテルに引き上げ、今日も休養です。

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