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2014年4月21日 (月)

ボストンNSTAの旅 帰国しました

 4月8日(火)夜、帰国しました。今日は4月21日、13日ぶりにこの日記を書いています。ボストンでひいた風邪と疲れ、退職して緊張の糸が切れたことなどから、しばらく力が入らない状態が続いていました。少しずつ、元に戻りつつあります。といっても、仕事はこのファラデーラボだけです。荷物を片付けながら、少しずつ、かがく教育研究所の仕事をしていきます。

 

 さてこれから、ボストンNTSAの旅 追憶編 です。

第118回ボストンマラソンが、現地時間の4月21日(月)に行われます。昨年は爆破テロで悲惨な大会になりました。私が滞在していた間は、まだマラソンの話題はなく、スポーツ用品店で記念Tシャツなどが売られていた程度でした。

 帰国前日の日曜日、ボストン・コモン(公園)でGreek Festival ギリシャの歌と踊りが行われていました。それまでは、毎日寒く、公園に人もまばらでしたが、この日はたくさんの人が集まり、ボストンに春を告げるお祭りのようでした。

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2014年4月 7日 (月)

ボストンNSTAの旅 帰国前

昨日は2日目に参加した電気回路のセッションで紹介された、LEDを使った工作のワークショップに参加しました。小学生向けの工作で、参加者のほとんどが小学校の先生たちのようでした。終了後、担当者に回路カードを渡し、帰国後、電気回路の学習について交流する約束をしました。

 そのあと、シティパスに残っていたチケットで、水族館に行きました。日曜日の昼で、子どもたちでとてもにぎわっていました。この水族館のある地区は、とても歴史的な建物と街並が残っていて、素敵なところでした。イタリアンレストランでパスタを食べ、ホテルに戻って宿題のレポートを書きましたが、旅の疲れもあって、すぐに眠くなります。

 夜、ホテルで聞いた「リーガル・シーフード」というレストランに行きました。せっかくですから、牡蠣とロブスターを食べようということです。、なかなかいい雰囲気で、高そうな感じですか地元の人も子ども連れでジーンズで来ているような店で、リーゾナブルな価格で、とても美味しく、慣れない旅先の疲れを癒してくれました。

 出発が近いので、写真や書ききれなかったことは、帰国後にまた、書きます。

読んでいただき、コメントもいただき、ありがとうございました。

ほとんど書いていなかった「ファラデーラボ日記」ですが、今後は私の活動の情報発信場所として、活用していきます。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

                    2014.4.7 ボストン・コモンより

 

2014年4月 6日 (日)

ボストンNSTAの旅 ワークショップと街

 昨日、ボストンの気温は42度(華氏)でした。(42-32)÷1.8=5.6℃で、かなり寒いです。ただ、とても乾燥しているので、日本のように身を切るような寒さではありません。なので、日本の春先程度の服装でいられるのですが、体調管理が難しく、ちょっと風邪気味です。疲れもたまっているので、今日はホテルでゆっくり朝食を食べて、午後12時からのワークショップに出ました。ボストンのホテルはとても高くて、名のあるホテルに泊まると1泊3万円以上します。リーゾナブルプライスの安いホテルにしましたが、ここは結構便利で快適です。19世紀の歴史的な建物というのも気に入りました。朝食ビュッフェにワッフルメーカーがあって、自分で焼くことができます。初めて試しましたが、何でもワンサイズ大きくて、ボリュームがあります。味は、ふわっとしたところがなくて、明日は食べないでしょう。

 展示会場では、データロガーの展示が何社かありました。その中で、Verner社のデータロガーが気に入ったので、そのワークショップに参加しました。LABOQEST2という小型11.2cm×6.7cm、350g、800×480ピクセルのカラー液晶表示のデータロガーで、これに各種のセンサーを取り付けて計測し、グラフ表示などのデータ処理ができます。本体329$、35,000円くらいです。7,8年前から高校物理の生徒実験で、パソコン計測実験をしてきました。音速測定や落下速度の測定など、とても高精度で測れるのですが、パソコンなので面倒なところがありました。特に、生徒が設定を変えてしまうと、そのトラブルでかなり時間をとられ、大変でした。それに対してこのような専用機だと、そういう心配がないし、エクセルを使わなくても、内蔵ソフトでグラフやその数式を表示してくれます。実験データの処理も大事ですが、結果を使ってどのように自然現象を解釈するか、考察するかがより重要です。多くの人が中学校や高校の物理実験で経験した、打点タイマーで落下加速度を調べる実験では、手間暇がかかり精度が悪くて、まともな結果が出にくいものです。これは、アメリカで1960年代のスプートニクショック後に開発された実験で、すでに半世紀前の実験です。旧日本軍が昭和20年まで使っていた38式歩兵銃は、明治38年に制式採用されたもので、40年も前のものを使い続けて世界と戦っていたのです。打点タイマーは50年前のものです。世界は、データロガーに移行しようとしています。多くの高校生が持っているスマホのようなものです。隣に座っている友達にメールして「元気?」と聞く代わりに、目の前にある自然を数値として測り、理解するツールです。スマホが8万なら、4万円のデータロガーをみんなが持っていても不思議ではありません。

 日本でも教材会社から各種のデータロガーが販売されています。しかし、あまり使われていないようです。データロガーを生徒実験に活用した報告もあまりありません。温度、速さ、時間、電圧など物理量を測定するのが科学の基本であり、それは、化学、生物、地学の分野でも活用できます。

 近年、アメリカでも教育予算が削減されているようですが、最近増加してきているという話を聞きました。教育予算は世界情勢に大きく影響されます。日本で初めて生徒実験が始まったのは大正7年ですが、これは第1次世界大戦が科学戦争だったため、それに対処するため、200万円の予算がつき、学校に理科実験室が設置され、生徒実験が始まったのです。アメリカのPSSC物理には巨額の予算が投じられましたが、よく知られているように、旧ソ連がアメリカに先んじて有人宇宙船を打ち上げたスプートニクショックがきっかけです。歴史をたどれば、教育予算は、軍事に対する予算の一部として扱われてきたような印象を受けます。科学教育予算の増加が、世界情勢のバロメーターになることは、歓迎されるものではありません。複雑思いを抱きながら、業者展示を見ていました。

 

ワークショップを終えて、会場でお土産の実験器具を買いました。1Newtonというリンゴの模型(質量102g)、マグデブルグの半球、大気圧ゴム?(アルミ缶に取り付け大気圧で外れなくなる)、地学実験セット、NSTAの白衣とポロシャツなどです。日本も同じですが、珍しい教材・教具の店には人が集まって、にぎやかに質問をしながら、買い物をしています。授業で活用しようという、熱心な人たちなのでしょう。

 

 ステーキとプルデンシャルタワー

 海外の一人旅では、レストランに入るのが億劫です。勢い、フードコートやカフェや、テイクアウトで済ませてしまいます。しかし、長くなってくるとその影響が出てきます。栄養不足!そこで、せっかくアメリカに来たのだから、ステーキを食べることにしました。ホテルのフロイントで、近くて、美味しくて、安い店を聞きました。教えてくれた店は、劇場街にある店で、ロック音楽がかかっているポップな店で、土曜の午後を楽しむ人たちでにぎわっていました。アメリカを肌で感じられるところでした。出てきたステーキは厚さ3cmで小さめでしたが、それでも、添え物のポテトとインゲン豆の量が日本の3人分くらいありました。固めではありましたが、栄養たっぷり、元気回復です。

 地下鉄に乗ってプルデンシャルタワー(52階)の50階にあるスカイウオークという展望台に行きました。50階を1周して展望できます。見下ろすと、ボストンの街は整然と煉瓦作りの建物が並び、美しい町です。その中に、高層ビル地区があり、川が流れ、橋があり、その向こうに湾があり、島が浮かび、空港がすぐそばにあります。歴史と現代が調和して共存している、その様子が一回りでわかる、ボストンを知るには格好の場所です。1階はショッピングセンターで、買い物客で賑やかでした。早めにホテルに引き上げ、今日も休養です。

2014年4月 5日 (土)

ボストンNSTAの旅 セッションとハーバード大学

この巨大な会議でどのセッションに参加するか、事前にウェブサイトを調べてgoogle翻訳で日本語にして調べたところ、ぜひ参加したいと思ったのが電気回路のセッションでした。4月4日(金)8:00~9:00 ワークショップ形式でした。初めてのアメリカで、初めてのセッション参加でしたが、机に置かれた回路の器具を見て安心しました。小学校4年生向けの乾電池と豆電球の回路作成でした。大学の先生が指導して、予算をとって、小学校の先生が実践しているということでした。回路は電子機器の基礎だから、これをいかに子どもたちに実験を通じて教え、様々な応用につなげていくかを研究しているということでした。これはまさに私が目的としていることで、ピッタリのワークショップに参加できました。

 さて、内容についても今取り組んでいる回路カードシステムと共通するものがあります。A4サイズくらいの段ボールに紙を貼り、その上に電池ボックスや豆電球が段ボールに固定されています。これを5cm角の厚紙にすずメッキ線を張り付けたものや、スイッチを張り付けたもパーツを用意して、つなげて豆電球が点灯する回路を作らせるというものです。日本ではビニル被覆線を使います。隣に座ったボストンの小学校の先生に聞いてみると、ビニル線を使うというので、すすメッキ線を使う方法は新しいアイデアのようです。彼は、「これはいい、ぜひやってみたい」と感心していました。

 次に、、豆電球を並列につなぎ、それぞれの豆電球を点滅させる回路を作りました。その後、A4ボール紙に5cm角の中に、豆電球や電池、スイッチ、導線などの記号を印刷したものが配られ、ハサミで切り取って、今作った回路と同じ回路をそれを並べて作りなさいという指示でした。これは安価で、子どもたち一人一人が取り組めるし、パズルのようでいいアイデアです。  終了後、一人のインストラクターの先生に声をかけ、「回路カード」を見てもらいました。何人か集まってきて、銅箔テープがとてもいいと言ってくれました。「高いんでしょう、いくらするんですか?」と聞くので、やはりアメリカでも教育予算が削られ、苦労しているんだと感じました。日曜日の朝、LED回路についてのワークショップをするというので、参加することにしました。日本に友達がいるし、ぜひ一緒にやろうということになりました。また、取り掛かったばかりですが、所期の目的通り、一歩進めることができました。  昨日Vernier社という会社のブースで、スマホサイズのタブレットで、ワイヤレスセンサーをつなげ、物理、化学、生物、環境分野などの様々な実験ができるという優れものの機器を見ました。そのワークショップに参加したかったのですが、満員で、次、日曜日に参加することにしました。

ハーバード大学

 地図を見ると、会場から地下鉄1回乗り換えでハーバード・スクエア駅に行けます。ハーバード大学自然史博物館に行きました。ハーバードは超有名大学ですから、どんなところか見てみたかったのです。ここは観光地でもあるらしく、たくさんの人がハーバードのロゴ入りお土産を買ったらり、記念写真を撮っていました。学期中の平日ですから、学生は教室で授業中でしょう。煉瓦作りの立派な建物が並んでいますが、ケンブリッジやオックスフォード大学と比べると、やはり新しい感じがします。イギリスは日本サイズとそう変わりませんが、アメリカはすべてが一回り大きい感じがします。そして、頑丈で、ごつくて、繊細さに欠ける感じです。すべてが、質実剛健、合理的、ヘビーデューティに作られています。

 

 さて、観光客でにぎわうハーバード大学から10分ちょっと歩くと、自然史博物館の立派な建物がありました。玄関前に先生に引率された小学生がにぎやかで、日本と同じだと思いました。展示は3階で、階段を上がるとすぐに両側にミュージアムショップ、右は子ども向け、左は大人向けとこれも合理的です。両翼に展示室があります。右に入ってすぐにあるのが、鉱物の展示です。東京の国立科学博物館などの同じような展示ですが、一つ一つの鉱物が大きいのに驚きました。金の展示では、一抱え(多分無理)もある金塊がありました。こんな金の塊、見たことがありません。隕鉄も数十センチ台で、こんなものが宇宙から降ってきたのかと、驚かされます。それぞれ書けばきりがないほどすごいコレクションです。その奥は民族学博物館のような展示です。(省略) 左翼は恐竜化石の展示がありました。実はあまり期待していなかったのですが、ほぼ完全な全体骨格がそろった見事な化石が多く、それは素晴らしいものでした。日本で見ていると、小さな骨の欠片があって、それでどうして巨大な恐竜の復元模型ができるのかと不思議に思っていましたが、ここにきて納得できました。ほぼ完ぺきな骨格化石があまた展示されているのです。ワニの化石では皮膚の様子までわかるし、足跡化石に腰かけることもできます。

 ここは大きな科学館と比べて来場者も少なそうなので(多分)、昨日の美術館と同様、ゆっくりと古生物たちと対話することができます。3億年も前の生き物たちと語り合えるのですから、こんな素晴らし場所はありません。  奥に進むと現代の生物の骨格標本やはく製の展示があります。20m以上もあるクジラの骨格が天井に2体もつるされているのは圧巻です。見上げる高さのキリンのはく製もあります。すべてが大きく迫力があります。

 入ってすぐにあったのは、メイン州の自然の展示です。息をのむような美しい風景写真が飾られています。日本の四季も見事ですが、澄み切って透明感のある大気に包まれたメイン州の自然は、湿度の違いでしょうか、とてもシャープな線と色彩に彩られています。ここでまた、ソローに出会いました。ソローは優秀な人で、ハーバード大学の奨学生として学んだのです。彼は植物を愛し、彼の植物標本と彼が愛用したスノーシューズが展示されていました。車いすの老婆が、ずっとそれを見つめていたのが印象的でした。  初めて訪れたアメリカですが、訪れる場所、場所で、なぜか懐かしい思いがこみ上げてきます。子どもの頃、ビーバー、コヨーテやオオカミ、白頭ワシ、巨鯨など、アメリカの自然をテレビ番組「ディズニーランド」で見ていたことを思い出します。多分1960年初め頃小学校2,3年生の頃です。幼かったこともありますが、イギリスのBBCや日本のNHKの自然番組と少し違う、感動がありました。半世紀も前の記憶との思いもかけぬ邂逅でした。

2014年4月 4日 (金)

ボストンNSTAの旅 NCSE

 NCSEはNational Conferrence on Science Educationの略です。いよいよ会議に参加します。

まず、会場にどのようにして行くかで、前夜さんざん悩みました。Boston Convention & Exhibition Center と英語で入れないと場所がGoogleMapに表示されません。それで行き方を調べますが、どの駅から乗るか、どこで乗り換えるかさんざん考えて、結局、サウスステーションという地下鉄駅まで歩きました。朝のラッシュ時簡に地下鉄を乗り換えるより、15分歩けばいいので、結果的には分かりやすくてよかったです。7時半にホテルを出て歩いていると、通勤の人たちと同じ方向に急いで歩いていて、何だかボストンで通勤しているような気がしてきました。

 ようやく到着した会場は巨大な会議と展示のためのセンターで、一辺が500m位ある巨大な会場です。すでに受付には200人くらい並んでいて、30分かけて受付に着いたら、地階に行って受付カードをもらってこいと言われ、また200人並ぶ羽目になりました。退屈なので、隣にいた人に声をかけると、地学の先生になりたいという大学生でした。メイン・ハンティング・シューズを履いていたので尋ねてみると、隣のメイン州住んでいるということでした。事前に日本からネットで申し込んでいましたが、参加証をもらうまで不安でしたが、名前を告げるとすでに準備されていて、大丈夫でした。参加者1万人規模ですから、参加証を受け取るだけでも大変なことです。

Img_2997どのセッションに参加するか、その会場はどの部屋で、4日間の内の何時からで、料金や事前の申し込みが要るかどうか、それだけで大変です。周りを見渡してみると、ソファーに腰かけたり、床に座り込んだりして、プログラムの冊子をずっと調べてメモしています。アメリカ人でも苦労するのは同じのようです。参加者は圧倒的に若い女性が多く、6,7割は女性のようです。科教協では800人中、7,8割は50代以上の男性ではないかと思いますが、ここでは1万人でこの割合です。とてもフレッシュな印象を受けました。

 日本だとみんなが行く方向に行くとしかるべき場所に着きますが、それぞれ自分で調べて参加するので、様子がさっぱりわかりません。さすがに1万人以上参加するので、初めの全体会というのがありません。それで、呼び込みをしていた会場に行ってみると、2000人くらい入る平場の会場で、1500人くらいが対談を聞いていました。スクリーンに投影されていますが、話者がどこにいるのかすら見えません。何の話題か予備知識もなく途中から聞くと、さっぱり内容がわかりません。わかったのは、話者が女性であるということ、とても早口だけれど英語が上手だということ、テレビを見ない人だということだけでした。対談中に会場がどっと沸いて拍手が起こったり、笑いが起こったりするのですが、自分だけ笑えないというのはさびしいものです。今日はセッションはやめて、下でコーヒーを飲むことにしました。

Image000朝の8時からセッションは始まっていましたが、数百メートルある廊下を歩きながら、中を覗いてみると、初日のせいか、数人しかいない会場も多く、ぼちぼちというところでした。それに対して、入口近くの特設ブックショップでは、本の他にTシャツやグッズもあって、レジに行列ができていました。廊下で食べながらおしゃべりの人も多く、記念写真を撮ったりして、この会に参加したことだけでも楽しいという感じでした。これで、気が楽になりました。

 さて、11時から業者展示会場がオープンしました。一辺歩くのに5分くらいかかる会場に、1000近くの教材会社やNASAなどの組織や大学などがブースを並べています。30分くらいで一通り眺めて回り、そのあとゆっくり説明を聞いて回りました。そこでばったりナリカのブースに行き当たりました。出展は聞いていたのですが、なにせ1000分の1ですから偶然という感じです。中村社長さんにお話を伺うと、アメリカでは教育予算が削られ、実験予算がない学校もあり、その結果、以前は3000くらいブースがあったのがこんなに減ってしまったということでした。日本はアメリカの後を追っかけていますから心配です。

 あちこち回って、ScienceWizで15$のバンデグラフ(優れもの)とSUNDANCE SOLARのSolar Fire Starter という凹面鏡式火起こし(14$)を買いました。13:30、今日はこれで終わって会場を後にしました。

 ボストン美術館

 

Img_3020 ボストン・シティパス(48$)というのがあり、これで科学博物館、水族館、ハーバード自然史博物館、プルデンシャル展望台入場券(トータル半額)を昨日買いました。地下鉄シルバーライン、グリーンラインを乗り継ぎ、Museum of Fine Art 駅で降りボストン美術館に行きました。気温は8度ですが、日本ほど寒く感じません。退職した身ですから、春の午後、、たまにはゆったりとした時間を過ごしてもいいかと思い、館内のレ ストランでで遅い昼食をとりました。美術館の中央、3階まで吹き抜けの天井で、一面は天井まで全部ガラス張りの解放感あふれる場所です。ローストビーフのサンドイッチは、少し冷めたコーヒーも許せるはど美味しく、昨夜からの会議参加の準備と緊張がほぐれていきました。

 ボストン美術館は浮世絵の収集で有名ですが、事前に聞いてはいましたが、日本での展覧会のため、お目当ての葛飾北斎の「神奈川浪波裏」は、名古屋ボストン美術館の美術展のため里帰り中で、浮世絵の展示はありませんでした。

 そのためか、木曜日のせいか来場者は少なく、歩くと木張りの床が鳴る音が響くのです。物音一つしない静寂の中で、快慶の仏像に向き合い、その頬の艶やかさに驚き、洛中洛外図屏風に描かれた人々の活気に満ちた表情を楽しみ、鎌倉時代の日本刀の切っ先の人の業とも思えない線に引き込まれ、江戸時代の婚礼衣装の総絞りの着物に施された精緻極まる刺繍の見事さに圧倒されながら、一人、時が止まったような空間に至福の時を過ごすことができました。ボストン美術館を貸し切ったような、実に贅沢な時間でした。

 モネの睡蓮は、一点を除いて展示されていませんでしたが、印象派の展示室も人が少なく、モネの絵とゆっくり対話することができました。ソファーに腰かけ、霞んでいるように描かれている絵を見つめていると、まるで立体視する時のように、突然はっきりした絵が現れて来ました。風や描かれているのです。そうしてみると、壁一面に並べられたモネの絵の一つ一つからモネが見ている情景が浮かび上がって来ました。高校生を引き連れた先生が、絵の前で大声で解説を始めると、この情景はまた絵に戻ってしまいました。夢のような時間でした。  つづく

2014年4月 3日 (木)

ボストンNSTAの旅  Discovery Museums

ボストン2日目、今日は二つの科学博物館を訪れました。ボストンの街歩きも兼ねて、コミューターレイル(鉄道)のノース・ステーションまで歩いてみました。途中、道がわからなくて2回通りがかりの人に尋ねましたが、何とか目的の列車に乗ることができまいた。時刻表を調べていなかったので、8時55分の発車ぎりぎりでした。ボストンは町の中を川が流れる港町で、ガン、カモメがビルの上を飛んでいます。川沿いの遊歩道は朝のジョギングをする人が多く、その傍らでリスが朝食を探しています。

 ボストンから列車で1時間、徒歩7分のDiscovery Museums(discoverymuseums.org)は、土佐幸子さんや左巻さんのお勧めでもあり、一番に行くことに決めていました。突然の来訪にも関わらず、日本から来たことを告げると、展示・工作ディレクターのスティーブさんが、展示を案内してくださました。Museumsとあるように、小学生レベルのサイエンス館と2才から4才くらい向けの子ども館と二つの建物がありました。ほとんどの展示がハンズオンで、子どもたちが自分で操作したり作ったりできるものでした。それらはすべてスティーブさんたちスタッフの手作りでしたが、素晴らしい出来栄えで、次に訪れたボストン科学博物館のものがつまらなく思えるくらい素晴らしいものでした。事務所棟の横に小屋があり、そこでスタッフが製作しているのです。

 建物は普通の木造の家屋のようですが、中は結構広く、屋根裏まで展示に使うなど、スペースを有効に使っているので、たくさんの展示がありました。音、光、熱、運動などのコーナーがあり、実に実験結果がわかりやすいハンズオンの器具がありました。一つ驚いたのは、赤外線サーモカメラが天井に固定され、40インチくらいの液晶テレビに映像が表示されるものでした。指を広げて胸に押し当て、手をのけた映像は手の形が赤く見えます。手をこすり合わせてみると、手のひらがどんどん赤くなって見えます。こんなにはっきり見事に熱を表示できる装置がこの小さな博物館にあるのです。ボストンの科学館にも同じものがありましたが、全く見栄えがしませんでした。スティーブさんの子どもの目線に立った、深い配慮と優れた技術がこの見事な展示を作り上げたのだと思いました。

 幼児向けの科学館も、子どもの夢にあふれた、また親の子どもを思う気持ちの詰まったもそれは素晴らしいものでした。一つの部屋は壁にアフリカの草原が描かれ、動物のぬいぐるみがあります。小さい子こどもはアフリカの衣装を着て、本当にサバンナにいる気持ちになるのです。そして、カーテンを閉めて暗くすると、天井にブラックライトに照らされて輝く星座が現れるのです。この物語のような演出は、科学を意識する以前の段階の子どもたちの心の畑の中に、小さな種を蒔くような仕事です。種が成長して花開いた時を想像しながら、一つ一つの展示を製作しているスティーブさんの生き方に感動しました。彼とはとても意気投合して、仕事途中だったにも関わらず、2時間も展示物のネジを外して構造を見せてくれたり、部品の値段を教えてくれたり、本当に親切にしてもらいました。不思議な出会いでした。

 館長さんと思しき女性とも話しました。私がかがく教育研究所で、子どもたちや普通の人々のための科学教育課程を研究していると話すと、彼女たちもまさに同じことをしていて、彼女は土曜日にNSTAで幼児教育についてのセッションをすると言われていました。

 

 時間の経つのも忘れるほど印象深い時間を過ごして、駅に行くと、帰りの列車は出たばかりで、1時間40分待たねばなりません。駅といっても店もなく、15分ほど歩いてやっとダンキンドーナツの店を見つけて昼食をとりました。

 

 サウス・アクトン駅までの途中に、コンコード駅を通りました。この近くにはウオールデン湖があります。ヘンリー・デビット・ソローがも、湖畔に小屋を建てて一人で暮らし「森の生活」を書いた場所です。いつかは訪れてみたいと学生時代に思っていた場所に、図らずも通り過ぎることができました。森と湿地帯の中に小さな川が流れ、ところどころに雪が残っています。ディスカバリーミュージアムも、そんな森の中にあり、シカやウサギ、リス、そしてクマも住んでいるそうです。

 

 ボストンの科学博物館については、また時間があれば書くことにします。

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2014年4月 2日 (水)

NSTAボストンの旅1

4月1日昼の12時に成田を離陸して、約12時間かかってボストンローガン空港に着きました。空港の入国審査を終えて出るまでに1時間かかりました。みんなあれこれ聞かれて手間取っていましたが、私がNSTAに参加すると書類を見せるとすぐにOKでした。NSTAの効果絶大です。地下鉄を乗り継ぎ、ホテルに着き、これを書いています。古いホテルですが、wifiが使えて快適です。ボストンは4月1日13:45です。日本は4月2日夜中の2:45、時差は日本時間ー11時間ですね。
今日は早く寝て、明日は市内観光です。ハーバード大学、MIT、ボストン美術館、科学博物館と、とても1日では無理です。会議のスケジュールも含めて、これから調べてみます。
ボストンからの第一報でした。

つづきです。
第一報を書いてから、街に出て見ました。ボストン・コモンという中心部にある公園から近いホテルです。近くに City Plaza という場所があり、美味しくて安いフーフードコートがあります。ベトナム風料理、好きなのを詰めて、5ドル98セント、600円程で、地元の人も普通に食事したり、打ち合わせをしたり、読書したりしています。SUSI OSAKAなどというのもあって、これから食事には困らなくて済みます。旅の基本は食事と移動手段です。昼前、7Daysパス(18ドル=105×18=1890円)を買ったので、これでバス・地下鉄は乗り放題です。
ボストンコモンを散策すると、リスがいました。2002年の「英国物理の旅」でも、都心の公園にリスがいて驚きました。ボストンは京都の姉妹都市で、自然と歴史と大学のある魅力的な街です。

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2014年4月 1日 (火)

NSTAボストンの旅

昨日まで高校で物理の授業を担当していましたが、今日からはファラデーラボとかがく教育研究所の専属となります。これまで同様、どうぞよろしくお願いします。

さて、2014年4月1日、ボストンで開催されるNSTAに向け旅をします。旅先でどれだけ書き込めるかわかりませんが、ボストンの様子をお伝えします。1万人以上の人が参加する巨大な会合だと聞いています。どんな旅になるか、楽しみです。ご期待ください。

では、行ってきます。

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